継続力
全教科共通
これは数学,国語などの教科を問わず,大前提となる力であり,最重要な要素だと思われます。大学受験生を見ていると,結局はこれがあるかないかで決まるといっても過言ではありません。
そしてこの力のみがあるという生徒は実際にはほとんどおらず,この力がある生徒は少なくともパターン認識までについては,相応の力を備えています。これまでに継続ができてきたからこそ,その種の力も自然に身についたのでしょう。逆にこの力がない生徒というのは,いくら‘才能’があっても伸びません。
その時間内の継続集中力
継続力も実際には2つの種類があります。
1つめは,たとえばその日の90分について集中力を継続できる力です。これは最初はとても困難ですが,やがてできるようになります。それを意識して,あえて小学生でも90分という長い時間を設定しているわけです。
ただし出来るようになるまでには,最低でも半年,場合によっては数年かかるかも知れません。しかし鍛え始めないことにはいつまでもできるようにはなりません。なおかつ,できるようにならなければ,自力で成績が伸びるようにもならず,過剰な管理やドーピングに頼り続けることになってしまいます。その結果,「自分は他人から強制されないとやれないからそういう場所を自ら望む」ということを疑問無く平気で言う大学受験生たちができあがってしまうわけです。これでは本末転倒です。
逆に,最初は苦労しても,やがてこれができるようになった時には,子どもたちの集中力に驚かれるに違いありませんし,早めにこのような力をつけておいて良かったといつかきっと実感していただけることと思います。
長年月の勉強を一定水準で継続する力
2つ目は長い年月を継続できる力です。これは家庭の協力なしにつけることはできません。保護者の皆さんとわたしたちの協同で取り組む課題になると思います。お互いに助け合い補い合いながら,連携してやっていくことになるでしょう。逆に言えばそのような役割を分担できる「パートナー」として,選ばれる「場」となるように,わたしたちは努めていくつもりです。
90分講座-小学生から身につけるべき習慣
小学校中学年生にとって,長時間を集中することに最初はなかなか慣れないと思います。早くて半年,手こずれば一年以上はかかるでしょう。
しかしいつかは,そのような長時間の継続が必要になります。たとえば高校生になって初めて継続集中の訓練を開始する場面を想像してみてください。ある程度できあがっている「身体」や「人格」にとって,それはかなり困難を伴うことです。
この種の身体の「リズム」には,むしろ小学生のころから慣れさせていった方が自然に身につきやすいと思います。その習得にたとえ一年や二年かかっても,それでもまだ彼ら彼女たちは小学生なのです。しかもこのような力は一生の「財産」となります。